下記疾患の早期診断・治療を当院病理診断医と連携して行っています。
手術、放射線療法など当院で実施できない治療については専門病院と連携をとっています。
ただ大きいだけで炎症も腫瘍もなく機能的にも正常です。放置して問題ありません。
甲状腺機能が亢進する病気で体重減少、動悸、下痢、発汗異常、脱毛、生理不順、イライラなど代謝が活発になる症状が出ます。膠原病と同じ自己免疫性疾患で合併することがしばしばあります。
甲状腺機能が低下する病気で体重増加、便秘、皮膚乾燥、寒がり、無気力など代謝が低下する症状が出ます。橋本病も自己免疫性疾患で膠原病とよく合併します。
甲状腺に炎症が起こる病気で痛み発熱があり、甲状腺組織が壊れるときに甲状腺ホルモンが放出され動悸・汗・下痢等を伴います。適切な治療をすれは2~3ヶ月で治癒します。中途半端な治療をすると長引いたり甲状腺機能低下を招きます。
首のしこりとして気づかれます。良性である甲状腺に多数の結節ができるアデノマタスゴイターとよばれる腺腫様甲状腺腫、水たまりのようなのう胞、腺腫と、悪性の乳頭がん、濾胞がん、髄様がん、未分化がん、 悪性リンパ腫があります。
当院では病理診断科もあり血液検査 → 甲状腺エコー → 甲状腺細胞診を
2~3回の外来受診で行い2~3週間で診断します。
エコーで甲状腺腫瘤の大きさ、性状をみて、穿刺吸引、細胞診の適応があるか判断します。
専用器具に注射器、針をセットして腫瘤を穿刺細胞を吸引します。採血程度の痛みです。
甲状腺ホルモン値、腫瘍マーカー、自己抗体を調べます。
吸引した細胞はプレパラートにスメア(塗抹)を引いて固定します。
パパニコロウ染色をして、細胞診断医が顕微鏡で診断します。
吸引した検体を遠心機にかけて沈殿した細胞を回収してセルブロックを作成しスライスを切ってプレパラートに乗せます。
ヘマトキシリンエオジン染色をして病理医が診断します。これにより格段と診断率が上がります。
診断後、甲状腺外来で治療可能な大部分の甲状腺機能異常症(バセドウ病、橋本病)については引き続き薬物治療を行っています。
甲状腺外来のみでは治療の完結しない甲状腺癌などについては、信頼のおける甲状腺専門外科病院を紹介しています。